【プログラミングスクールは無駄】現場が卒業生に求めること3つ
自己紹介

こもせ

フルリモートワークでプロダクトエンジニアとして正社員で働いています。英語で要件定義や仕様を取りまとめたり、完成した製品の日本語へのローカライズを担当しています。過去はコンサル、SIer、技術派遣SESなど経験してきました。

はっきり言います。プログラミングスクールは無駄です。

この記事にたどり着いた方は、知人やSNSなどの周囲からすでに言われていると思います。ただ、頭ごなしにそんなこと言われても納得できませんよね。私が逆の立場なら「じゃあどうすればいいんだ!」「もう通っている最中なのに...」「すでに卒業してしまった...」となると思います。

この記事では以下の人に向けて有益な情報を提供することを目的としています。

こんな人のために!

  • これから受講しようか悩んでいる人
  • すでに通っている人
  • 卒業した人

    こんな情報を!

    • プログラミングスクール以外の道の歩き方
    • それでもプログラミングスクールから得られるもの
    • 卒業生という肩書きがもたらす利点の使い方

      プログラミングスクールが無駄といわれる理由

      散々目にしてきたとは思いますが、改めてなぜプログラミングスクールが無駄と言われているのか私なりの見解を3つ挙げます。

      費用に見合わない学習内容

      ほとんどのプログラミングスクールが通うために数十万円相当の費用がかかります。それに対して学べる内容はどうでしょうか?HTML/CSS/Javascript/PHP/Python/Java/C#や各種言語やツールの使い方です。

      そういった情報は「PHP 学び方」や「PHP 初心者 課題」などと検索すれば出てきますし、初心者向けの本が3000円ほどで販売しています。どう頑張っても教材には数十万もかかりません。

      現役エンジニアが講師だから金額が高いといっても、そうでしょうか。本当に現役エンジニアなら、講師の仕事をするより、本業の方が倍ほど割りがいいはずです。それでも講師の仕事をしているということは...、様々な事情はあるのでしょうが、質はいいとは言い切れないと思います。

      企業が求めている内容と乖離している

      プログラミングスクールに通おうと考えている方のほとんどはなぜ、プログラミングができるようになりたいのでしょうか?もちろん、手に職をつけて転職したいからなのでしょうが、おそらく以下のような未来をイメージしておりませんか?

      • デスクワーク
      • 私服勤務
      • リモートワーク
      • おしゃれなオフィス
      • フレックス、勤務時間が自由
      • 高めの給料

        上記のような企業は例えば以下のような企業が当てはまります。これらの企業は研修資料を公開しております。

          例えば以下はサイボウズの研修資料です。

          この内容とプログラミングスクールの教材を見比べて欲しいのですが、このような内容はプログラミングスクールの教材には含まれていないどころか、なんとプログライミング言語の情報が一切ありません

          もちろん、プログラミングスクールで得るようなものを知識として持っていることが前提だからということもありますが、もっと大きな理由があります。業務における比重が少ないからなんです

          スクール卒業生を採用してくれる企業とは?

          転職サポートもサービスに含んでいるプログラミングスクールもありますが、そういった卒業生を求めているのは人月商売を行なっており、とにかく人手が欲しい企業です。
          こういった企業では、誰でもできるデータ入力の仕事や、ボタンを押すだけのテスターの仕事マニュアル作りの仕事などしかありません。
          勤務時間をしっかり管理されますので、フレックスなんてあり得ません。1分でも遅れると怒られます。
          顧客の要望に合わせるため、基本的にスーツ派遣社員専用の質素な作業部屋
          誰でもできる仕事なので、給料は年収200〜300万
          なぜ、こういった企業が卒業生を入社させるかというと、経費削減です。本来そういった企業がやるような研修を入社希望者に費用を負わせているからなんですね。
          有名な企業はこういったことをせずとも人が集まりますから、プログラミングスクールのビジネスには乗っかりません。

          いい評判を聞かないから

          まともな企業からすると、プログラミングスクール生のいい評判を聞きません。もちろん、優秀な人はいるのでしょうが、悪評の方が目立ちます。

          そのため、卒業生というだけでマイナスの評価になってしまうこともあります。

          いい評価をする企業は、人月商売をしている派遣企業やSIerだけです。彼らは1人月という数字をどこかに当てはめるだけで売り上げになりますから。人材にクリエイティブな能力はあまり求めていません。

          現場が卒業生に求めていること

          プログラミングスクールに通うことや卒業することは、採用者からするとどうでも良いです。そういった結果は成果に値しません。だからこそプログラミングスクールは無駄なのです。では、企業や現場ではどういう人材を求めているのでしょうか。

          ロジカルな思考ができる人

          プログラミングなども含め、IT業界ではロジカルな思考が求められます。

          ロジカルな思考とは例えば、以下のような思考です。

          なぜ転職したいのか?→今の職場の給料が安く今後昇給も見込めないから→IT業界は今勢いがあり今後も伸びてくると見込めるため給料や昇給に期待できる→だからこういった企業に転職する。

          こういった企業に転職するにはどうすればいいか?→今の自分には技術力がないが今の職場の業界知識には精通している。今の職場の業界知識の業務改善する技術さえ把握すれば転職できるはずだ。

          こういった問題提起、課題設定、課題解決を実施できる人を求めています。

          なぜなら、この業界ではこの能力を使って仕事をするからです。プログラミングも含め設計や顧客との会話も含めて全てそうです。

          転職したいからスクール通うといった短絡的な思考しかできない人は求めていません。

          前職や過去の経歴とプログラミングを組み合わせられる

          IT業界の仕事は、技術を使って何かの問題を改善する仕事です。にもかかわらず、最初からIT業界で働くような人は他の業界の知識が乏しいため、トンチンカンなシステムを作ることが多々あります。

          そこでよく課題に上がるのが、実際のユーザーの知見です。未経験者でも中途採用している企業はこういう部分に期待しているところも少なからずあります。

          プログラミングスクールをうまく使う方法

          その技術で何ができるのかを考える

          プログラミングは手段です。お金を稼ぐためにはその手段で何ができるのかが重要です。プログラミングスクールで学ぶたびに、これができて何が嬉しいのか、ビジネス上の役に立つのかを考え、時には講師に聞くことが大切です。

          自分の経験と組み合わせる

          採用する企業は、プログラミングという手段を使ってどういったソリューションを提供するかを常日頃考えています。ソリューションとは製品そのものを指すこともありますし、製品の一機能を指すこともあります。自分はどういったところに課題を認識してどのように解決できるか。そういった力を培うための手がかりとして、今の職場や今までの経験を思い出し、もし、今の自分が過去の場面に出くわしたら、この技術をどのように使って解決するかを考えると良いでしょう。それがそのまま採用企業が求めていることになります。

          プログラミングスクールに通う前に検討してほしい

          他の方法はないか?

          プログラミングスクールは最終手段です。通う前に安価でやれることがあります。数十万払王としているなら、数千円くらい安いもの。一度試してみる価値はあるのではないでしょうか?

          無料のプログラミング練習サイト

          今はプログラミングの練習ができるクラウドサービスがたくさん出ています。

          例えば、Progate(プロゲート)やpaizaラーニングは無料でプログラミングの勉強ができます。Webブラウザの半分を講習動画、もう半分はプログラミングの実行環境になっており、動画をみながら言われた通りにプログラミングをして勉強することが可能です。

          一部有料ですが、基本知識を得る分であれば問題ない範囲が無料となっているので、十分知識を得ることができます。

          参考書

          最近はクラウドサービスに負けないよう、高品質は参考書がたくさん揃っています。それこそ、プログラミングだけの知識ではなく、IT業界で働くための知見が詰まったような参考書もあります。

          また、技術書に関しては、著者が載っているためどんな人が書いているのか調べることができ、本当に信頼できる人の信頼できる情報を得ることができます。

          動画で勉強する

          最近はYoutubeに現役エンジニアが副業で情報を提供していることもあります。有料になりますがUdemyは高品質な教材動画がたくさんあるサービスです。受講履歴としてデータ化することもできるため、第三者から見て受講したことがわかる仕組みになっておりおすすめです。

          わからないことを質問する

          上記で記載した内容は一人で勉強することになってしまいます。わからないことが出てきて、どうしても進めることが出来なくなった場合、現役のエンジニアに相談できるサービスというのも存在しております。例えば、MENTAやココならがそうです。

          一回数千円や月額料金でも相談できるため、どうしても人に聞きたくなってしまう人におすすめです。

          プログラマー・システムエンジニアの現実

          IT業界に転職しようとしている人にどうしても伝えたいことがあります。それは、給料はそんなに高くないということです。

          20代で年収400万円いけば高いくらいのイメージです。経験者でさえ、この年収です。未経験中途採用ですともっと低い年収からスタートして、毎年1〜3%くらい昇給していくような感じです。

          もちろん企業によって大きく変わってきますが、一部の尖った企業だけです。そういった点を今の職場と比較してみて検討すべきです。

          苦じゃないかどうか

          私がIT業界でよくみてきた未経験者に多いのが、実際に働いてみてプログラミングが嫌いってことがわかったという人たちです。

          これでは企業も未経験の人もお互いに良くないため、今一度考えて欲しいです。

          • 8時間PCの前でよくわからない文字と睨めっこすること。
          • 問題は何で何を解決すればいいのか、プログラミングを問わず考え続けないといけないこと
          • 納期に追われる感覚

          向いてないと思うのであれば、エンジニアじゃなく、別の方向もあると思います。営業や、WEBデザインや、マーケティング、IT業界にもいろいろあるのでどんなポジションがあるのか調べてみてはどうでしょうか。

          おすすめのプログラミングスクール

          私はプログラミングスクールに通うことは最終手段だと思っています。それでも、どうしても通いたい!という方は今は無料や安価なものも出ているみたいですので、調べてみて一度検討してみてはいかがでしょうか。

          また、MENTAやココナラといったサービスでも教育を行なっているパターンもあります。こちらの方がいくらか安価の場合もあるので一度見てみてはどうでしょう。

          おすすめの転職サイト・エージェント

          ワークポート

          ワークポートは未経験者に非常におすすめの転職エージェントです。求人数も非常に多いですし、未経験者にも親身になって話を聞いてくれるので、一度相談してみてはいかがでしょうか。

          アデコSpring

          アデコSpringは日本で一番の規模の技術派遣を行なっている企業です。その優位性を活かして、転職事業を行なっています。

          先述の通り、プログラミングスクールで学べる内容と親和性が高いのはSESを行なっている企業です。アデコSpringではそういった企業の中でもホワイトな企業を紹介してもらえます。

          まとめ

          最後にここまでの情報を簡単にまとめます。私がこの記事を通して伝えたかったのは以下の通りです。

          • IT企業だからと言って理想の企業は限られている
          • なぜプログラミングスクールに通おうと思ったのか考える
          • 求めていることはプログラミングじゃないといけないのか?
          • 勉強する場合は企業が出している研修資料を参考にしよう

          以上、ここまでご覧いただきありがとうございました!

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